耳掃除の保定方法

犬の耳掃除

 

犬の美容のベーシックのうちの一つ。

耳掃除。

今回は保定方法についてアドバイスしたいと思います。

新人トリマーさんや学生さんは最初の頃は毛を抜くという作業も慣れないことで難しいと思いますが、それに加えて犬をじっとさせるという事自体がとても難しいのではないでしょうか。

犬の保定をしっかりできないと、耳掃除もできませんので耳掃除が苦手な人、時間がかかってしまう人は保定の仕方を一度見直してみませんか?

嫌がりやすいからこそしっかり保定をマスターしましょう。

大人しい子の場合

犬の前側に立って耳をめくって親指と人差し指で囲います。この時少し開いて押さえる感じ。

残りの3本と手のひらは頭部を覆うように後頭部を保持し、3本の指を顎下に回して顔の動きを制限します。

 

 

耳の穴だけを押さえても顔が動いてしまうと耳の穴が潰れて中が見えにくく皮膚を摘んでしまう(挟んでしまう)原因になるので顔の保持をしっかりとしましょう。

 

保持がしっかりとできていれば耳の穴を見やすく耳掃除もやりやすくなります。

反対側の耳は、犬の後ろ側に立って後ろから耳の穴を広げ押さえます。残りの3本の指は同じように頭部と顎を保持しましょう。

手の平の大きさも多少関係ありますが小型犬であればこのやり方が基本的には安定してできる保定の仕方だと思います。

大人しい子、少しぐらい嫌がる子であればこのやり方でほとんど耳掃除はできますのでお試しください。

 

嫌がる子の場合

 

耳掃除をする反対側に立って頭部を自分の体を壁にして左手で押さえます。

左手の肘は犬の体を挟んで自分の体とロックするような形に。

脇と体で犬の体を固定して耳掃除をすします。

体を使って暴れる子や、後ろ足で蹴ったり、後ろへ抜けようとする子に有効な保定の仕方です。

大人しい子の時と同様に頭部全体は3本の指を顎下とマズルに回しすことで嫌がる犬の顔の動きを制限します。

手のひら全体で頭部を包み込むような感じです。

 

この保定の場合は反対側の上から耳の穴を覗く形になるので、鉗子の使い方は上からバックハンドで抜くことになります(裏バサミの使い方)ので、鉗子の逆づかいは慣れておいた方が良いかと思います。

   

反対は同じように肘と体を使いますが、抜く方の右手の肘を使うのでやや抜きにくいとは思いますが慣れていけばしっかり固定できるようになるので頑張ってください。

 

顔を振る子の場合

 

顔を左右、上下に振ったり、鉗子や指をアムアムと噛みにきたりする子や、体を拘束されることを極端に嫌う子に有効な保持の仕方です。

 

耳の穴に指を入れてほっぺた側のお肉と軟骨の壁を掴みます。

耳の穴の中に指を入れるような形になるので爪は絶対に伸ばしていてはできません。

この保定では顔はフリーな状態になるのですが頭部が動いても耳の穴が固定されているので鉗子使いが早くできる人にはおすすめです。

 

耳介(耳たぶ)オンリー保持はNG

初歩的な人は耳だけを持って作業しようとしてしまうことが多いのですが、これは耳を引っ張ってしまうことになり犬も痛がり頭部全体も自由に動かすことができるので危険です。

 

手早く確実な作業で犬にとって安心安全なベーシックができるように頑張ってください♪

素敵なトリマーライフを!

 

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