Table of Contents
犬の後ろ足の切り方
【アンギュレーション】
一番むづかしい?
トリマー学生さんの中でも後ろ足がむづかしいと感じている人は多いのではないでしょうか?
こんなトリマーさん人は最後まで読んでください!
きっとこれからのヒントが見つかるはずです。
悩むポイント
- 後ろ足にすごく時間がかかる
- 後ろ足をどういうラインで切っていいいかわからない
- 気がつくと膝が無くなっている
- いくら切っても足がまっすぐ
骨の角度を意識して
まず、後ろ足を切るうえで頭に入れておくと有利なのが骨格です。
- 寛骨
- 大腿骨
- 脛骨・腓骨
まずはこれらの骨の名前は覚えられなくとも、この形は覚えておいてください。
そしてそれぞれの骨の角度が理想的には
背線に対して寛骨が30度、寛骨と大腿骨が90度に交わると覚えておきましょう。
ちなみに犬は力学上坐骨端から下りた垂線が脛骨腓骨を2分する位置に足先を設置するように立つと言われています。
これらのことを頭に入れて後ろ足の切り方をマスターしましょう。
横から見た切り方の説明
- まず尾の上の付け根でまっすぐ背線をカット(体バリカンの場合はバリカン)
- 尾上の付け根から座骨端までをまっすぐカット(体バリカンの場合はバリカン)
- 座骨端からホックまでを2等分したポイント(膝の裏)までをまっすぐカット
- その(膝の裏)ポイントからホックまでをまっすぐカット
- ホックからまっすぐおろして足回りにつなげる
- 膝の裏のポイントを45度に前に持ってきたところを膝にして【タックアップから膝】までと【膝から足首まで】をつなげる
- タックアップからアンダーに繋げる
後ろから見た切り方の説明
- まず後ろから見た状態でAラインの後肢の中心線を考える
- 膝の後ろの高さと、ホックの高さと、陰部の付け根の交わるポイントを繋いだ内側三角形の角を取る
- 同じ高さの外側の三角形の角を取る
アンギュレーション(後肢の角度)はサイドから見たラインだけではできません。
立体的な窪みや膨らみができて初めて立体的なアンギュレーションが完成します。
ではどこをカットすればアンギュレーションをうまく表現できるのでしょうか?
青いセンターラインはサイドから見たカットで説明したように骨の角度にあったラインが切られています。そのラインにあった角の取り方をするのですが取らなければならない角と、残さなければならない角があります。
実際のカットの手順
切る場所、切り方を図解で説明しましたが実際のカットの手順を写真で説明します。
モデル犬は体バリカンの注文なので坐骨までは体バリカンで落としています。
- 飛節から下をまっすぐ垂線を下ろして足回りと繋げる
- 座骨端にかかる毛をカットして座骨端を明確に出す
- 座骨端からホックまでの半分をまっすぐカットする(太ってる場合や角度がない子はえぐり気味に入れても可)
- そのまま座骨端からホックまでの下半分からをホックにつなげるようにカットするサイドから見たシルエットだけだとまだ後ろのアンギュレーションは甘い
- 陰部から膝の後ろまでとホックを繋ぐライン内側の三角ゾーンをえぐる内側の角を取るとかなりアンギュレーションが出る
- 外側サイドの体バリカンの境目をぼかす
- 座骨端〜膝の裏〜サイドの上三角をぼかす
- 膝の裏〜サイド〜ホックの下三角をぼかす
ポイント必要な残さないといけない角と取らなければいけない角(えぐるところ)をしっかり認識していないと、必要な角を取ってしまい、せっかくサイドから見て綺麗に取れたラインが角を取る際にまっすぐに戻ってしまうという失敗が初心者に多い
- 後ろから丸みをとりながら後ろから見てAラインになるように内外両サイドの幅を決める
- 後ろのラインを参考に足の前のラインを決める
- 斜め前から鋏を入れて内側前の角を落とす
- ライン取りができたら面を仕上げて完成
動画で解説
いかがでしたか?
少しでも後ろ足のカットのイメージがつかむことができたのなら嬉しいです。
動画でも後ろ足の切り方の説明していますのでよければご覧ください。