爪切りの保定
一番嫌がる工程
犬の美容のベーシックの工程の中で最も犬が嫌がりやすい作業の一つです。
まずは基本的な爪切りについての説明
爪の根本を上下親指と人さ指で圧迫して爪が生え際からむにゅ〜っと出てくるようにしっかりと押さえます。
黒い爪だと血管が見えないので少しずつ短くして断面の状態で判断していきます。
最初は乾燥して白っぽい状態ですがだんだん短くカットしていくと色が変わってきて黒っぽくなり、また状態も乾燥している感じから潤ってきて生っぽく黒くなってきます。そのぐらいでカットをやめましょう。それ以上深追いすると出血してきます。その時は出血しなくてもヤスリの時に出血することもあるので艶っぽさで判断しましょう。
白い爪の場合や、基本的な爪の切り方の詳細は爪切りの記事を参照してください。
後ろ足を切るときは切る方の足の反対側に立ってお腹の下から手を回すと蹴ったり、回ったり、犬の動きに即座に対応して制御することができるのでおすすめです。
爪の先だけを持つのではなく、残りの指で後ろ足なら飛節、前足ならパスターンを握って可動を制限することで事故や怪我を防ぎましょう。
前足は前に出して切れれば理想的ですが、嫌がる子や暴れる場合は足を肘から後ろに向けてパット側から爪を切る方が犬の体を保定しやすいです。
この時後ろからだと少し爪が長めに残りやすいので考慮してカットしてください。
また暴れるのがひどい子は犬の胸の下に腕を回して体の腰の部分に犬の首を挟むことでエリザベスカラーのような効果もありより制御することができます。
実際に色付きのエリザベスカラーをつけるのも噛みっ子には効果があります。この時透明だと見えてしまうので必ず色付きを使用しましょう。
また耳掃除の時のように自分の体に犬の体をあてがって、肘でボディや顔を保定して動きを制御することも一つのやり方です
↑ 左肘で犬のお尻を自分の体に押し当てる
↑ 右腕で犬の頭部を自分の体に押し当てる
犬の性格を考慮した保定を選ぶ
一概に犬が嫌がる、暴れる、噛む、といってもどうしてその子が嫌がっているのかをしっかり観察して、その犬にあった保定の仕方を考えてあげてください。
決して暴力的に押さえるのではなく、犬にとって負担のない安全なやり方で作業を進めなければなりません。
それはトリマーとしての義務であり課題でもあります。
素敵なトリマーライフを!
動画でも紹介していますので参考にしてみてください